<   2016年 09月 ( 13 )   > この月の画像一覧

劣悪な環境で育った子猫たち(2016.9.29)

「庭に来る猫を引き取ってほしい」と市に相談があったのが今年3月。
でも元気な猫を勝手に捕獲して収容することはできません。

会の現場スタッフが対応してくれました。
そしてわかったのは、ゴミが散乱した広い敷地に猫が8匹。
もらっているご飯は人間が食べるおかずの残り物。
残ったご飯は腐り、苔が生えていました。

8匹のうちメス猫2匹は不妊手術済み。
残りは未去勢のオスばかりだったので、5月~6月にかけて全頭手術が終わりました。

やっと落ち着いた7月。
庭に、新たに三毛猫が住みついたと連絡が・・・。

「これ以上、あの庭に猫を増やしてはいけない!」と、現場スタッフが急いで餌付けして捕獲~手術。
今度こそ、すべて終わるはずでした。

ところが、術後、その三毛は出産後であることが判明しました。
子猫の居場所はわからず、泣く泣く諦めかけた1ヵ月後。
「ミケが子猫3匹をつれて庭に来た」と餌やりさんから連絡がありました。

またもや連日、スタッフの現場通いが始まりました。
子猫はみんな健康状態が悪く、中でも1匹は、両目が目ヤニでふさがっています。

出産後すぐに手術してしまったから、お母さん猫のお乳がたりなかったのでしょうか?
いえ、たとえ出産直後に手術された母猫でも、子猫を立派に育てた例を少なくとも3件は知っています。
栄養あるご飯をもらって、ちゃんとした環境に育てば、子猫は普通に大きくなるものです。

再び、「これ以上、あの庭に猫を増やしてはいけない!」

9月初旬、目が塞がってしまった子猫はもちろんのこと、他2匹のレスキューが始まりました。
毎日のようにスタッフは現場に通い、フードを差し入れ、水を替え、約1ヶ月かけて、ようやく最後の1匹を保護することができました。

さて、実は、その子猫のうちの1匹が、9月23日のブログに書いたチョビヒゲの女の子です。生後2ヶ月にはなっていたはずなのに、体重はわずか640グラムしかありませんでした。入院中、お腹がゆるくて検便してもらったところ、回虫と、あまり見ることのない鉤虫のタマゴが見つかりました。(※鉤虫は不衛生な環境で育ったり、地面に直播きされたフードを食べる猫のお腹にいることが多い寄生虫で、子猫への寄生は生育不良の原因にもなるそうです)
b0220664_2143360.jpg


女の子なのにチョビヒゲでは・・・誰からもお声がかからないのでは?という懸念は、あっという間に吹き飛び、入院中の病院で里親さんが決まり、しかも2匹姉妹でもらわれて行きました。ラッキーな子猫としかいえません。エイズや白血病等にも感染していなかったこともラッキーでした。
里親さんから送られてきた写真です。不遇なこの子たちを家族に迎えていただき、ありがとうございます。
b0220664_2135249.jpg
(撮影、里親様)
 
なにもかも、保護してしまえば解決とは思いません。
過剰な保護は、人にも猫にも不幸を招くことがあるからです。

でも、どうやっても改善されない環境下にいる子猫たち。
後回しにすれば、さらなる状況の悪化が予想される現場では、せめて小さな子猫たちだけでも助けてやりたいと、私たちは、そう思います。

b0220664_19164510.jpg
清瀬は昔ながらの広い敷地を持つ家がまだまだ多いのですが、世代交代に伴い、管理しきれない家屋敷が増えています。ゴミ置き場になった敷地には、野良猫が住みつき、増え続けます。猫は野生動物ではありません。人の近くで生きるしかないのです。このような状況は、猫よりも人の問題なのですが、私たちにはどうすることもできません。
(追記:この家では10年近く前、3匹の犬を庭に繋いだまま、散歩や適切な給餌をせずに衰弱させ、見かねた方が近隣のボランティアに頼み全頭レスキューしたことがあるそうです。飼い主に諸事情があったにせよ、犠牲になるのはいつも物言わぬ動物たちです。)

[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-29 22:45 | 活動 | Comments(0)

動物愛護週間中央行事、講演会等②(2016.9.27)

昨日の続きです。

4.譲渡までの適正な評価基準が大切
譲渡会に来る人たちが何を考えているのかというアンケート結果があり、ほとんどの人が「動物とのハッピーな生活を求めて」と回答。

「不幸な動物を救いたい」という使命感を持つ人もいますが、ごくごく少数。

(必死で保護活動をしているボランティアと譲渡会に来る方々とでは認識のずれがあることを、ボランティア側は知っていなければなりませんね。)

譲渡する側が心しておかなければならないのは、ミスマッチな譲渡をしないこと。
「この子をもらってもらえれば、また別の子を保護できる」と焦る余り、適正評価をせずに譲渡してしまうケースが多々あるようです。

「人も動物も幸せになるための譲渡」こそ捨てられる動物を減らすことに繋がる・・・。
簡単なようで、すごく重いですね。
「殺処分ゼロを目指すなら、数字だけにとらわれず、それまでの道のりを丁寧に」ともおっしゃっていました。

適切なマッチングには、それなりのメソッドがあるようです。

・通常の譲渡条件のほかに、「どのような目的で動物を飼いたいのか」「どのような伴侶がほしいのか」といった質問を相手に投げかけてみる。対面での話し合いこそ大事。人物を見る。

・動物種、品種、雌雄の別、個体(性格)の違いを説明し、適切な動物を紹介する。

・高齢犬猫は認知症や悪性腫瘍になる率が高いので(人と同じですね)、「医療費や介護の負担が増えること」を説明して、それでも良いという人に譲渡する。

・攻撃性のある犬(猫)の譲渡は、誰にでもというわけにはいかない。通常の可愛がり方では無理なので、具体的かつ専門的な飼い方指導が必要。

・完治できない感染症の猫は、そのことを包み隠さず伝える。ストレスの少ない環境で飼えば発症せずに一生を終えることもあるので、環境整備が可能かどうかがポイント。

・高齢者に子猫は不向き(ミスマッチの例)。沢山の遊びを必要とする子猫は、遊びに付き合ってもらえないとストレスがたまって問題行動に走りやすい→遺棄に繋がる。

実際には、もっと細かく色々な話がありました。
私たちが猫を譲渡する際にも、大変参考になるお話でした。

ただ、収容・保護された動物の譲渡は大切ですが、それ以前に、収容される動物が増える背景には何があるのか、おそらく一般の飼い主による遺棄や町に増える野良猫以外に、生体販売等のペットショップ業界の構造的な問題も大きく関わっているのでしょう。それについての言及はありませんでした。

b0220664_0383073.jpg

環境省から出た新しいパンフレット「譲渡でつなごう!命のバトン」。
譲渡できるかどうか適正評価のチェック例や譲渡条件、マッチングについても書かれています。

国も譲渡を推進しているのなら、このバトンがどんどん繋がってほしいですね。
[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-27 07:05 | 活動 | Comments(0)

動物愛護週間中央行事、講演会等(2016.9.26)

24日(土)上野の国立博物館・平成館大講堂で開催された講演会とパネルディスカッション。テーマは「人も動物も幸せになれる譲渡とは?」。

はっきり言って、譲渡は苦手です。
NPOねこだすけ代表の工藤さんが「譲渡はまず、人を疑うところから始まるから苦手」とおっしゃっていましたが、まさしく同じ理由で苦手です。

ですが、譲渡することで助かる命が増えるのは確か。
いつまでも避けては通れない。
少しでも譲渡について学べるかな?と軽い気持ちで出かけました。

当日。
あいにくの曇り空。
上野公園の噴水もどんよりとしていました。
b0220664_14315077.jpg


会場に入ります。
b0220664_1432255.jpg
会場内での撮影は禁止と放送がありましたが、その前の撮影だったのでお許して下さい。

講演会は4名の講師の方のお話とパネルディスカッションのほか、熊本の被災地からの報告や都の譲渡実績の報告などもありましたので、3時間半におよびました。
1.カリフォルニア大学デイビス校研究員 田中亜紀氏
2.日本獣医生命科学大学講師 入交眞巳氏
3.新潟県生活衛生課 遠山潤氏
4.一般社団法人 ランコントレ・ミグノン代表 友森玲子氏

会場内、若い人が多かったです。
人気のある講師の方々の講演を聴きに、学生さんが集まっていたのでしょうか。
このような若い方々が動物愛護に今から関心を寄せているとしたら、日本の未来は明るいです。

それぞれの講演の内容をここに記すことはしませんが、印象に残ったことをいくつか。
(あくまでも個人的に印象に残ったことです。)

1.「シェルターメディスン」という新しい考え方があること
(詳しい説明は「シェルターメディスン(メディソン)」で検索してみてください)

健康だった犬や猫が収容されたとたん病気になるのは、アメリカのシェルターでは当たり前のことだったそうです。(感染症・ストレスなど)。せっかく健康な状態で入ってきたのに、シェルターで病気になってしまったら譲渡の機会が失われます。

「健康で良い子は、健康で良い子のまま、譲渡数を増やしたい」という考えから、シェルターメディスンという科学的なアプローチが研究されたということです。

大切なのは、犬や猫を群れとして群管理して、個々の個体に執着しないことだそうです。
もちろん1匹1匹に駆虫したりワクチンをうったりするわけですが、それは群が健康であるため。
群として管理するしかないのは、シェルターには「収容能力の限界」があるからです。
そうやって心身共に健康な「群」が増えれば、譲渡できる「個体」も増えるということですね。

わが家は多頭飼育ですが、すべて「うちの子」なので個体管理です。ですが、群管理のアプローチも取り入れていることに、はたと気づきました。多頭飼育でも、丁寧に適切に、健康に犬や猫を育てている家は沢山ありますが、無意識のうちに群管理を取り入れているのでしょう。反面、同じ頭数でも酷い状態で飼育されている犬や猫もいます。群管理の知識やアプローチが欠如しているのですね。なるほど~。

2.殺処分ゼロ、またはゼロという数字に固執しないこと、そして安楽死について
譲渡に力を入れている団体の方々が、殺処分ゼロを目標に掲げているのを最近多く耳にするので、譲渡に関する講演会で、このような見解を聞くとは思ってもおらず、意外に感じました。

シェルターには収容能力の限界があり、どうしても譲渡できない犬や猫(咬み癖が治らない、治癒不可能で苦痛を伴う病気など)がいる限り、殺処分ゼロに固執することが、かえって犬や猫を苦しめることもあるということです。

ただ生きていれば良いわけではなく、動物を苦痛から解放してやることも考えてやってほしいというお話しもありました。

別の先生方からも、はっきりと「安楽死」という言葉がありました。
パネルディスカッションでも「安楽死」について語られましたが、それを否定する演者はいませんでした。

「安楽死は治療の一貫であり獣医療の一つ」だそうです。
動物福祉の問題であり、日本でも徐々に動きがある、ということです。
私も何度も動物の臨終を見てきましたが、どうやっても助からない子が、もがきながら死んでいくのを見るほどつらいことはありません。

でも、問題なのは、いまだに安楽死ではない処分方法が日本全国の行政でとられていることですよね。
その点についての言及はありませんでした。

3.行政の譲渡への取り組みについて
新潟県の動物愛護センターでは「ミルクボランティア」を募集し、乳飲み子をある程度まで育ててもらっから譲渡する取り組みをしているそうです。また譲渡への力の入れ方が素晴らしく(特に広報活動)、東京都も収容動物を民間団体に引き取ってもらうばかりではなく、一般の都民にもボランティアを募集したり、譲渡事業を宣伝したり、さらに、明るく誰でも立ち寄れるセンターにするなど、もう少しがんばってもらいたいと思いました。

今日はここまで。つづきます。
[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-26 17:05 | 活動 | Comments(0)

子猫??(2016.9.23)

いつもお世話になっている病院。
待合室から保護猫が見えます。

この日も小さな猫がケージの中でご飯をもらっているのが見えました。
b0220664_23522176.jpg

ちっちゃいな💓カワイイな💓

b0220664_23522342.jpg

チラッ。ペロッ。
ん?まさかね、見間違い?

b0220664_23522458.jpg

見間違いじゃなかったー!
真ん中分けの、チョビヒゲおじさん顔の子猫。でも女の子ーーーー!

ぶさカワ猫ちゃん、清瀬で保護した子猫です。

カワイイ〜!
(ぶさ猫大好きです!)

わずか2ヶ月の子猫。
保護経緯と、その後の顛末は後日。<
[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-23 21:53 | Comments(0)

大雨の中の子猫レスキュー(2016.9.22)

今朝も叩きつけるような雨音で目が覚めましたが、2日前、台風16号の接近時はもっと激しい雨と風でした。

あの悪天候の中で、猫耳の会のスタッフ数名は必死で屋外活動をしていました。しかも、御年60を超えたお姉さま方です。(ゴメンなさい、バラしちゃった)。

植え込みの中で隠れるように生息している子猫のレスキューのためです。

一匹はお母さん猫にそっくりの、黒白ハチワレの子猫で、植え込みの中でもお母さんにくっついてクルクルとよく動き、一匹で遊んでいました。

通常、子猫は兄弟でプロレスのように体をぶつけ合って遊びまわります。遊びを通じて社会化され、猫としてのルールを学びます。

ところが台風前日の見回りでは、もう1匹の子猫がポツンと1匹。体調が悪いか、急に冷え込んで低体温になっている?との懸念がありました。

その子猫を保護できたと連絡を受けて、胸をなでおろしましたが、現場でレスキューに当たっていたスタッフが、誰よりも一番ホッとしたことでしょう。

本当に本当にありがとうございます。

子猫は別のスタッフが、急な依頼にもかかわらず、さらに強まる雨風の中、車を走らせて動物病院に運んでくれました。

子猫は体調が急変することが多く、また、外にいる猫には寄生虫が必ずいます。適切な処置をしてもらうために現在入院中です。体重780グラムの女の子でした。

早く元気になろうね。
b0220664_10132045.jpg

大雨の屋外から一転、暖かいキャリーの中へ。ホッとした顔をしてます。ずいぶん人馴れしてます。やはり捨てられたのでしょうか?(写真はNさん撮影)


[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-22 09:02 | 活動 | Comments(0)

やっぱり地域猫対策が必要な理由(2016.9.21)

ツツジが密集した植え込みの中。
雨が降ればびしょ濡れ。
どこにも行き場がなかったのでしょうか、それとも親子でここに捨てられたのでしょうか?

誰からも餌をもらえずに、どうやってここで子育てを?と不思議でした。

調べてみると近所に餌やりさんが複数。
後片付けはせずに投げっ放し。
食べ残しはカラスが狙っているのか、それともカラスは餌を食べに来る子猫を狙うのか、何れにしても猫たちは不潔で危険な劣悪な環境に置かれていると言えます。

猫耳の会の連絡先を書いて置いても、誰からも連絡なし。でも餌だけはどんどん追加されている。

通りがかりの人が声をかけてくれました。「実は猫に餌をやっています」「でも捕獲してどうするんですか?」「市と連絡を取り合って殺処分ですか?」

「保護しても良いという人がいるので、保護できたら病院に連れて行って里親さんを探す予定です」と言うと、やっと安心したような顔を見せてくれました。

実は。餌を投げ込んでいる人は、ほとんどが隣市の人たちのようです。この市は未だに猫対策をやっていません。何回も申し入れていますが、すぐには難しいのでしょう。

東京都は、清瀬は、野良猫を捕獲して処分するなんて認めてない事を、他県の隣市の人たちは、未だにご存知ないわけです。

「猫が迷惑な人もいる、でも、かわいがって餌をあげるひともいる」と、その方は教えてくれましたが、「餌をあげることが可愛がっていることだとの誤解」が、根深いのを感じました。

各自で勝手に餌を与えることで、猫の行動パターンがわからなくなり保護することもできません。

でも、私たちに声をかけてくださったり、ここの猫について連絡をくれたり、手伝いの協力を申し出てくれたり、見て見ぬ振りや、餌だけを与えるだけの人が多い中で、猫を助けるための勇気ある一歩を踏み出してくれる人たちが複数いることは本当に有難いことです。

だからこそ、みんなで、地域での見守りをお願いしたいのです。

時間を決めて餌やり、食べたら後片付け。トイレの設置や周囲の清掃。
そして猫が手術適齢期になったらTNR。

単純なことなのに、なぜか浸透しません。
行政を交えて、しっかり告知しながら、活動を続けていきたいです。

11月19日(土)は清瀬市の飼い主のいない猫対策セミナーです。専門の講師にお招きしてセミナーを開催します。野良猫から「地域猫」へという、ごく初歩的なテーマで、私たちも初心にかえって集います。
ぜひお誘い合わせの上、お運びください。
b0220664_11321766.jpg
繁みの中から小さな猫(Tさん写真提供)

b0220664_11321834.jpg
置餌があるので置手紙をしても反応ゼロ。

b0220664_11321949.jpg
ベタベタの腐ったフード。カラスが近くまで来ていました。ここに子猫がくれば一発でカラスの餌食です。現場スタッフが地面を這うようにかき集め、猫たちの環境を改善するために掃除してくれています。


[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-21 11:11 | 活動 | Comments(0)

動物愛護週間について(2016.9.17)

毎年9月20日~26日は動物愛護週間です。
東京都では毎年上野で中央行事を行っています。
今年のテーマは「譲渡でつなごう!命のバトン」。

屋外行事は本日9月17日(土)です。

屋内行事は9月24日(土)。
午前中は各コンクールの表彰式、午後から講演会です。
今年の講演会のテーマは「人も動物も幸せになれる譲渡とは?」。
都の動物愛護推進員には、研修の一貫として講演への出席案内が来ているのですが、一般の人ももちろん参加できます。(定員あり)

詳細は動物愛護週間中央行事実行委員会 ホームページをご覧下さい。


ところで…動物愛護週間は法律で定められていることをご存知でしょうか?

動物の愛護と管理に関する法律 第一章第四条。
(動物愛護週間)
第四条  ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするため、動物愛護週間を設ける。
2  動物愛護週間は、九月二十日から同月二十六日までとする。
3  国及び地方公共団体は、動物愛護週間には、その趣旨にふさわしい行事が実施されるように努めなければならない。
[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-17 05:49 | お知らせ | Comments(0)

しのぶちゃんの手術(2016.9.14)

重度の貧血と、長引く鼻づまりで、なかなか不妊手術に踏み切れなかったしのぶちゃん。

決して良いとは言えない飼育環境で生まれ育ち、飼い主さんは室内で保護できないという事なので、手術ができる体調になるまでお預かりしていました。

2キロあるかないかの体重は3キロ近くになり、痩せてとんがって見えた背骨や、板のようにペッチャンコだった腰まわりに、ふっくら肉がついてきました。

白血病ウイルス感染とは無関係に、猫は発情します。いつまでも、このままにしておくわけにいかないので、満を持して手術の予約を入れて病院に連れて行きました。

しのぶちゃんが飼われていた家にいた子たちは、ほとんどが猫エイズと白血病、いわゆるダブルキャリアでした。

(だから1匹も不妊去勢手術をしていないのに、爆発的に増えてなかったわけです。その間、どれほどの猫が生まれて、苦しんで亡くなっていたのかと思うと胸が締め付けられます。)

6月、手術のために最初に連れて行った病院の検査では、しのぶちゃんは重度の貧血+白血病だけのキャリアでした。
b0220664_15182412.jpg

b0220664_15182718.jpg


ですがそれまで、ダブルキャリアの他の猫と同じ汚れた水を飲み、同じお皿でご飯を食べ、同じ環境で寝起きしていました。一抹の不安を感じて、不妊手術前にもう一度、ウイルス検査をお願いしました。

採血量が少なかったからなのか、最初は正確な診断は出ませんでした。改めて採血してもらって、確実に検査したところ、不安は的中。しのぶちゃんは「白血病と猫エイズのダブルキャリア」と判明しました。

6月の検査の時は痩せていて十分な採血ができなかったのか、あるいは感染したばかりで、猫エイズウイルスは増殖しておらず検査に引っかからなかったのでは?というのが、今回、手術してくれた先生の見解でした。ウイルス検査も1回だけでは確実な結果は得られないようです。

ダブルキャリアと聞いた時は、予測していたとはいえ、かなりショックを受けてしまいました。片方だけのキャリアより、さらに免疫力は低いわけです。発症すれば、どんなに手を尽くしても助からないでしょう。まだ小さいのに。こんなに可愛いのに…(T_T)

それでも赤血球数値や肝機能などに問題なく、手術可能な体調との事で手術をお願いしました。そして無事に退院しました。

傷口を舐めないよう、先生お手製の可愛い服を着せてもらってます。今日のしのぶちゃんは、快眠快食快便。久しぶりにケージの外で大はしゃぎ。抜糸まであと一息です。
b0220664_15182936.jpg

b0220664_15183129.jpg

b0220664_15183352.jpg

b0220664_15183475.jpg

しのぶちゃんが生まれなければ良かったなんて、これっぽっちも思いません。でも、もっと早く飼い主さんが、猫について知識を持ち、猫の飼い方に気をつけていれば、もしかしたら、しのぶちゃんや他の猫たちは、もっと健康に生きられたかもしれません。

苦しんでいる猫が目の前にいれば、助けるのは当然の行為です。ボランティアとして大切なのは、その猫だけを保護しておしまいではなく、このような猫を増やさないためには、どうすればよいのかを深く考えることです。そのような視点を持たなければ、しのぶちゃんのような猫の保護は永遠に続くでしょう。

[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-14 14:19 | 猫の健康と病気 | Comments(0)

チャコちゃんの旅立ち(2016.9.13)

8月下旬、チャコちゃんは虹の橋へ旅立ちました。
保護して114日。
享年何歳だったのでしょう。歯がほとんどなかったので、10歳は超えていたのでしょうか。

チャコちゃんは、認知症の飼い主さんが施設にはいるので飼育放棄された猫でした。
腎不全末期で、すごく衰弱していて、いつ亡くなってもおかしくない状態でした。

せめて最後に美味しいものをたべさせてあげたい。
そういって、Yさんが看取りを引き受けてくれたのでした。
入院、退院、通院、投薬、毎日の点滴。
どれほど大変だったでしょう。
それに応えるように、チャコちゃんは何度も持ち直してくれました。

以下、Yさんからのメールです(一部略)。

「こんばんは 連絡が遅くなりましたが、チャコちゃんは本日、夕方5時過ぎに亡くなりました。」
「お昼ごろから呼吸が早くなり徐々にゆっくりになったので、静かに逝けるのかと思っていたら 最期は何度も吐いて、そのあと痙攣もあって亡くなりました。
苦しそうな最期だったので可哀想でした。」
「4月末に退院して うちに来てから今日で114日目でした。
短い間でしたが本当の家族のような濃い付き合いでした。
毎日点滴の太い針を刺しても 点滴中もゴロゴロいってくれるようなとてもいい子でした。
毎晩、私の肩につかまって寝てくれて、肩こりしたけど可愛くて許せちゃいました。
抱っこすると鼻息をフガフガさせて喜んでくれました。」
「今晩は箱に入ったチャコちゃんと寝るのが最後です。
皆様、これまでたくさんのご支援ありがとうございました
おかげさまで可愛いチャコちゃんと暮らせて幸せでした。」

Yさん、本当にありがとうございました。
そしてチャコちゃん、あなたは何も言わなかったけれど、大切なことを、たくさんたくさん教えてくれました。
最期まで、よくがんばったね。
b0220664_23300333.jpg
                                 (写真提供:Yさん)


[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-13 06:37 | 猫の健康と病気 | Comments(4)

ペットブームの現実を読む(2016.9.7)

広告で見て読みたい!と思っていた週刊誌。今朝、友人から借りることができました。

ペット医療、飼い主とペットの高齢化、ペット流通の現実。なかなか表沙汰にならなかった内容が盛りだくさんです。

犬や猫と共に生活する事は今までは個人の問題、言ってみれば個人的な好みや趣味の問題でしかありませんでした。

でも、地域猫活動を通じて直面した現実は、とても個人で解決できる事ではありませんでした。野良猫問題に限らず、人と動物の共生から起こるひずみ。これはもはや社会問題なのではないか?という疑問をずっと抱いてきましたが、同じ考えの人たちは他にもたくさんいたようで、ようやく社会の中の大問題として浮かび上がってきたようです。

真実に迫る記事を掲載した週刊誌が発行された事は画期的だと思いますし、これからも多くの人たちと共に考えなければならない問題となるでしょう。
b0220664_10462126.jpg


[PR]

by kiyoseneko | 2016-09-07 10:22 | その他 | Comments(0)