飼い主のいない猫対策セミナー終了!(2015.12.6)

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竹丘地域市民センターにて、清瀬市との共催で飼い主のいない猫対策セミナーを開催しました。
出席者約40名。会場が100名は入りそうな会議室だったため寂しい感じでしたが、清瀬でこのようなセミナーで40名は多い人数です。

東村山、所沢、狭山、そして越谷市からもボランティアさんが講演を聞きに来ました。
東村山市役所、小金井市役所の担当の方々も、今後、セミナー開催のためにと熱心にメモをとって耳を傾けていました。多摩地区や近隣市区と足並みを揃えての活動は、移動自由な野良猫への対策にはとても大切なことです。

残念だったのは会場が団地の一角であり、お誘いチラシもお渡ししたのに、自治会からはどなたも参加者がなかったこと。

何年も前からこの地区のボランティアさんたちは本当に頑張ってTNR活動をしてくれています。
理解を求めて苦情者にもお話しに行く、リーダー的なボランティアさんがいたのです。

今回、セミナーにはご出席いただけませんでしたが、今でもその方とは時々連絡を取り合ってます。控えめですが本当に素晴らしい方です。それなのに餌やり禁止ポスターが貼られたり、餌やりが文句を言われたり、納得できない事だらけでした。

でも今回、自治会から参加者がなく、質問内容にも相談や苦情がなかったので、猫たちはそれなりに居住権を得ていると考えても良いのでしょう。

ねこだすけの工藤さんの講演会と猫のゆりかごの後藤さんのそれぞれの講演。
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工藤さんのお話から、特に心に残ったこと。

地域広報は大切。
行政からの広報(トップダウン)と、ボランティアによる広報(ボトムアップ)、両方が不可欠。

手術さえすれば苦情は封じ込めるとの誤解から、地域広報をしないで捕獲を焦るボランティアが多いそうです。住民を巻き込まなければ、そこに住む猫たちの幸せはありえませんものね。納得です。

さらに、ボランティアが言ってはいけない3つのこと。①猫だって命があるのだから→猫の命優先を主張しても、行政や住民は人間の命優先に決まっているので無意味。かえって溝を深める②猫が毒殺された→そんな物騒なことが起きるのは、餌をやって野良猫を増やした人が悪いと思われがち。本当に毒殺されたのなら直ちに警察に届けること③あのお宅は猫が嫌い→ボランティアがそう言っていたと、回り回ってその家の人の耳に入れば間違いなく気を悪くする。協力してもらえなくなる。

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続いて、猫のゆりかご後藤さんから。

国立市は行政への猫の持ち込みゼロを3年続けて達成しているけれど、目標にしてきたわけではないそうです。ただひたすら手術をしたことが、いつの間にか記録につながっただけであり、殺処分ゼロを目標にすると必ず無理が生じるということでした。(実際には記録を維持しなければならず、かなりのプレッシャーだそうです。何も考えずに手術しまくってた頃の方が楽だった…と、これは打ち上げの席でのお言葉。その心情はとてもよく分かります。)

さらに、野良猫をゼロにすることはできない、苦情がゼロになればいい。また、一番心に響いたのはつぎの言葉。

「そこに猫がいても良い」という活動が、地域猫活動。


皆さんはどう思いますか?
(追記(12月20日):「猫がいても良い」というのは、TNRを行って地域住民の合意を得たうえで、その猫が一代限りの命を全うするまで、ということです。恒常的に猫がそこに住み続けて住民に迷惑を掛け続けることを許すという意味合いは、セミナーのお話には一切ありませんでした。誤解を招く文面であったこと、訂正してお詫び申し上げます)

野良猫の保護譲渡がボランティアの役目と考えると、ボランティアの生活は破綻します。猫の保護譲渡にお金と時間を費やす限り、地域猫活動は広がらない。地域の人がボランティアは猫を保護してくれる人と思ってしまうと、自分たちが何かなければとは思いません。

すでに日本各地で大きな保護施設が満杯になりつつあるそうです。それを知らないボランティアが多すぎる、と。(これも打ち上げの席でのお話。)

保護施設も収容限度を超えれば当然殺処分は行わなければなりません。

ものすごく深い話だと思います。

どうしてそう思うかは、私自身が多頭保護飼育者だからです。頼まれてTNRもさんざんやってきましたが、その中で、悲惨な状態の猫を見ると保護しないではいられなかったのです。病気や性格的に問題のある猫は残ります。でも、1匹1匹を最期まで見送るのは本当に大変なこと。その身になってみなければ、この深刻さは決してわからないと思います。深刻だと気づかせてくれたのは、猫耳の会のみんなのおかげなのですが…。
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続いてお二人のトークセッションです。

個人的には餌やり禁止や禁止条例について特に知りたかったのですが、あれだけ騒いでいた京都や和歌山の餌やり禁止条例は違憲であり、すでに、条例そのものが有効ではなくなってきているとのお話に、関西の他市のことながら驚きました。

それと同じく、都営団地の猫の飼育や敷地内での餌やり禁止の看板は、あくまでもお願いであり、気にしなくて良いとのお話に、過敏に反応することはないのだなと、安心しました。

また、行政とのおつきあいのしかたも、大変勉強になりました。

ボランティアは市民であると同時に市の事業の一端を手伝う存在であることから、市としては、べったりとはいかず、かといって全くつれなくもできない、距離の取り方に悩む部分でもあるでしょう。猫耳の会としては、あまり深く考えず、人としての礼を尽くし、ルールやマナーを守る。それで良いと思っています。

今回の打ち上げは、工藤さんのご夫妻が法事のためご出席できず残念でしたが、後藤さんを囲んでの懇親会になり、お話が盛り上がって楽しく過ごしました。講師のお二人には本当に感謝いたします。ありがとうございました。

ご来場いただいた皆様、飛び入りスピーチの練馬区の石森さんもありがとうございました。
そして会場確保や資料の印刷、当日の会場設営、挨拶や司会進行まで惜しみなくご尽力頂いた、水と緑の環境課の方々にも感謝いたします。

猫耳の会の秋の陣。今年度のすべてのイベントは終了しました。イベント部長Hさんも当日の受付、最初から最後までありがとうございました。みんなお疲れ様でした。
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by kiyoseneko | 2015-12-06 10:33 | 活動 | Comments(4)

Commented by 越谷わんにゃん・大熊 at 2015-12-07 23:08 x
きよせ猫耳の会の皆さま
先日は大変ご親切にしていただき、ありがとうございました。
また、こちらのレポートが分かりやすくまとめられていて、読んで復習にもなり、ありがたいです。
越谷市も清瀬市と似て、農地とベッドタウンの混じった所です。
越谷市は、これから始めることばかりですが、後発の得なところは先輩たちのお話しが聞けて、助けていただけるところです。
地域猫活動はコミュニケーションだと教えていただきましたが、セミナーも勉強だけでなく出会いの場でもあると感じました。
とても暖かいものを頂いて帰りました。嬉しかったです。ありがとうございました。
Commented by kiyoseneko at 2015-12-09 10:08
大熊様
先日はセミナーにお越しいただきありがとうございました。

おっしゃる通りです。
まさにセミナーは出会いの場。
次は越谷でセミナーが実現しますように。

中核都市としては東京都では八王子市が独自の動物愛護対策を行っています。越谷市も間違いなくこれからです。大熊様のような優しく熱心な方であれば、市への提案が実現し協働で何か大きな事ができるのでは?と期待しています。

清瀬も後発組です。先輩方のご苦労を忘れずに、感謝しつつ、一緒に頑張りましょうね〜!
Commented by NECOM at 2015-12-16 14:50 x
>「そこに猫がいても良い」という活動が、地域猫活動。
>皆さんはどう思いますか?

話が違ってませんか?
本来、地域猫活動は「野良猫を減らす」為の活動だった筈。不妊手術を施す事で繁殖を抑え、一代限りの猫を見守りながら、少しずつ減らしていこうという主旨だったと認識していました。
それなのに、恒久的に猫が居続けるのを認める事は、本来の主旨から大きく逸脱していると言わざるを得ません。

「地域猫」の発案者である黒澤泰氏も、間違った「地域猫」については批判的です。
京都や和歌山の「餌やり禁止条例」にしても、「間違った地域猫」が招いた結果に過ぎません。地域猫の推奨者達が言ってる事が二転三転してて、その責任の所在を明確にしたがらなかったら、行政や地域住民が不信感を抱くのは当然です。

僕は札幌在住なのですが、札幌も先日まで動物愛護団体や地域猫活動家から目の敵にされてました。札幌で制定しようとしてる条例では、「餌やりの責任」を明確化させる事を明記した条例案でしたが、これが「餌やり禁止だ」と騒ぎ立てられたのです。
真冬の積雪と低温のせいもあるのですが、そういう気候風土故か「可哀想ならお家で飼おう。それが出来ないなら、可哀想でも手を出さない」という土地柄な為、地域猫活動しなくても野良猫増えません。

そういう各々の地域毎の実情無視した、一方的な意見の押し付けには憤りすら感じます。
「餌やり禁止」の条例が必要なら、させてやればいいでしょ。
そう思ってます。
Commented by kiyoseneko at 2015-12-16 16:55
NECOMさま、ご無沙汰してます。コメントありがとうございます!
おっしゃるとおり、誤解を招く表現でした。申し訳ありません。
猫のゆりかごの後藤さんは黒澤氏とも親しく、常に正しい地域猫を発信し続けています。
「恒久的にそこに猫が居続ける」という意味合いはセミナーにはありませんでした。「すでに住み付いている猫が地域の人たちの合意の下で、迷惑をかけることなく、1代限りの命を全うするまで」ということです。徹底したTNRを行い、野良猫を限りなくゼロに近づける必要があることはいうまでもありません。

文章が稚拙であるばかりに、NECOM様に不愉快な思いをさせてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。(のちほど訂正しておきます。)
地域の実情に合わせて対策をとればよいとおっしゃることには賛成です。
10年ほど前まで清瀬市も餌やり禁止だけが唯一の野良猫対策でした。隔世の感を禁じ得ません。